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医局活性化プロジェクト対談 第11回

日本大学医学部 内科学系総合診療学分野

日本大学医学部 内科学系総合診療学分野 主任教授 髙山教授にお話しをお聞きしました。

2020.02.27

総合診療学分野では、どのような診療を行っていますか?

診断が付いていない内科系の初診患者さんを診療する科とお考えいただければと思います。コモンディジーズはもちろんのこと、原因不明の症状や全身や多臓器にわたる症状があり、診療科が決まっていない患者さんに対して適切な初期診療、プライマリ・ケアを行い、専門診療科への橋渡しを行います。患者さんのファーストタッチとなる科なので、あまり先入観をもたずに、患者さんの訴えをしっかり聞いて診療にあたることをモットーとしています。  大学病院という特性上、他科への紹介状は既に診断がついている場合がほとんどですが、当科においては “自分で診断に至るプロセス” を集中的にトレーニングできます。また、大学病院だからこそ、各専門診療科が揃っており、コンサルテーションもスムーズに行うことが可能です。各専門領域の指導医・専門医から指導を受けられる環境があり、各科へ紹介した後も、その後の経過や治療を追跡することができますので、臨床医の育成において非常によい経験になると考えています。

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総合診療学分野はどのような先生におすすめでしょうか。

プライマリ・ケアを学びたい先生には最適な環境かと思います。将来的には開業を考えている先生や初期診療を学びなおしたい先生にもおすすめです。他科で研修を終えた先生の入局も歓迎しています。実際に、消化器内科専門医をお持ちの先生が、開業前のブラッシュアップを目的として当科で勉強されたこともあります。また、当科は特定の専門分野に偏らずに、目の前の患者さんを診療する能力を伸ばすことができるので、大学卒業時に自分が進みたい方向性が決まっていない先生が当科で興味のある分野をじっくり探すのもよいと思いますね。総合診療医を目指す先生には、専門研修プログラムを用意しています。

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どのような研究をされていますか。

前任の相馬先生の頃から、生活習慣病の遺伝子解析および分子遺伝学の臨床診断・治療学への応用をテーマとして基礎研究を行ってきました。また、生活習慣病に関する臨床研究を他科と共同研究として行っています。来年度から大学院に総合診療学コースが開設される予定で、学位取得を目指す先生方のニーズにも応えられます。将来の選択肢を増やすために、学位取得を推奨しています。

入局をお考えの先生にメッセージをお願いします。

当科は未完成の医局であり、保守的な組織ではありませんから、積極的に若い先生方の考えを取り入れていきたいと考えています。医局を一緒につくる、そんな気持ちで参画していただけたら嬉しいですね。私にとって医局員は “ファミリー” です。気軽に話せる関係性を構築し、医局員のよき相談相手になれればと思います。

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髙山教授、ありがとうございました。

日本大学医学部 内科学系総合診療学分野

大学病院では、専門領域が細分化されており、内科においても全般にわたって研修することができないという点が教育上の問題となっています。日本大学医学部では「醫明博愛」「よき臨床医の育成」という教育目標の達成の為に、当教室は「総合内科学分野」として、平成19年1月1日に内科学系7分野の横断的組織として、相馬前主任教授のもと発足しました。平成30年7月1日からは、分野名も「内科学系総合診療学分野」となり、優れた総合内科医の育成のみならず総合医の育成をめざしております。総合医の育成は、他の全ての診療科の協力のもと内科診断学を中心とした外来・入院診療および救急診療を中心にプライマリ・ケアに習熟することを目指しています。

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